« へつらひを聞けば  その2 | トップページ | 非凡なる人のごとくにふるまへる »

2009年6月10日 (水)

知らぬ家たたき起して

     知らぬ家たたき起して

     遁げ来るがおもしろかりし

     昔の恋しさ

<ルビ> 遁げ来る=にげくる。

<解釈> 盛岡の町で夜おそく、知らない家の戸を叩き家人が起きてくるのを待って、逃げて来るのを楽しんだ少年の日のなつかしさよ。

盛岡高等小学校のころか盛岡中学校低学年のころの事でしょう。今もピンポーンとやって、逃げてしまう悪ガキがいますが、石川一(はじめ)少年もそんな一人だったということです。今は昼間のいたずらですが、石川少年(たち?)は家の人たちが寝静まってからやっている。傍迷惑な悪ガキ(ども?)です。

28ページ右の「この日頃」の歌が思想家の悩みをうたい、左の「へつらひを聞けば」の歌が「歌人」の悩みをうたっていますが、それらはあまりに深い自己認識の産物でした。29ページにきて、何の悩みも屈託もなかった、悪戯についての反省さえもなかった少年の日の自分をなつかしんでいます。

となると29ページ左の歌も以上3首とかかわりがあるでしょう。その歌の初めにある5文字「非凡なる人」についてまた考えなくてはならないかと思うと、気が重いです。

« へつらひを聞けば  その2 | トップページ | 非凡なる人のごとくにふるまへる »

文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/533861/45293924

この記事へのトラックバック一覧です: 知らぬ家たたき起して:

« へつらひを聞けば  その2 | トップページ | 非凡なる人のごとくにふるまへる »