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2009年7月26日 (日)

ブログを再び中断します

いつもご愛読ありがとうございます。

今年の2月9日から84回にわたって掲載してきたブログ「『一握の砂』を朝日文庫版で読む 近藤典彦」ですが、しばらく(8月末くらいまで)中断させていただくことにしました。

ブログ原稿作成に要する時間が予想をはるかに超えて厖大で、ライフワーク「石川啄木伝」執筆のための時間が以前の三分の一以下になってしまいました。

わたくしも社会人なのでこの二つ以外にも時間を割くべき用件があります。それらは2月以来山積する一方でした。また様々の方からご著書をいただきました。積み重ねると約40㎝の厚さになります。読めるだけ読んで著者に感想を申し上げたいと思います。

そこで猛暑の候に入ったのをしおに今月中に用件をかたづけ、8月いっぱいは読書三昧の日々にしようと思い立った次第です。

ちなみに4月1日-7月24日のアクセス数合計は2323(日平均22)、訪問者数合計は1136(日平均9)でした。

同期間のアクセス地域(訪問者がアクセスしている都道府県)は東京-199、神奈川-63、岩手41、大阪-18、千葉-17、北海道-14、栃木-14、静岡-9、埼玉-8、兵庫-8、などでした。

熱心な訪問者のみなさんに篤く感謝の意を表します。

ブログ開設の素志は「10代~40代の人たちに啄木の魅力を伝えたい!」でしたが、これはこの6か月間においては全く達成できませんでした。

啄木(短歌)の魅力を伝える前に、わたくし自身が「我を愛する歌」という章の歌々の魅力に捉えられてしまいました。説明のしようがないくらいに分かりやすいはずの歌が、「いざ評釈を」と思って向かうと突然得体の知れない深さをちらつかせるのです。井上ひさしさんがつぎのように言われたことを心底から実感しました(国文学 解釈と鑑賞2004年2月号)。

(啄木の歌を)時間があったら一つひとつ、吟味したい。一つに半日くらいかけて、日本語の構造から啄木の頭の中を全部探ったら面白いでしょうね。

わたくしには「日本語の構造」を探ることは当面できませんが、「頭の中を」探ることはそれなりにできました。「半日」で探れたこともありますが、11日とか4日とかかかったこともあります。そして井上さんのつぎの言も深々と実感しました。

(啄木の作品は)読む度に深みが増します。人間と社会の関係を深くつかまえているので読み手にも深さが要求される。というよりも、浅い読み手には浅いところで快く応じて、深い読み手には深く答えてくる人ですね。

こうしてわたくしは「我を愛する歌」の評釈を試みているうちに「啄木が淵」にはまってしまったのです。

中学校時代から55年間何百回も読んできた『一握の砂』になぜ今ごろはまったのか。わたくしにはそれなりの理由があるようです。

1、「石川啄木伝」を執筆するために、『石川啄木全集』全8巻をなめるように読み直したこと。

2、したがって啄木26年の全生涯が均一の濃度で見渡せるようになったこと。

3、朝日文庫版『一握の砂』という最髙のテキストに拠って読むので、これまでどんな人にも見えなかった啄木の仕掛が次々に見えるようになったこと。

以上の条件が揃ったので、初めて「我を愛する歌」の章を読めるようになったのだと思います。

このたび掴んだ読み方でまず「我を愛する歌」の章を、つづいて「煙」「秋風のこころよさに」「忘れがたき人人」「手套を脱ぐ時」を読もうと思います。要する時間とエネルギーは想像もつきません。「我を愛する歌」の章だけがむずかしいのか、「煙」以下もむずかしいのか、その章に差し掛かって見なければ見当がつかないのです。

ともかく『一握の砂』全551首を研究し直したあとで、素志に立ち返り、今度こそ「10代~40代の人たちに啄木の魅力を伝え」る仕事を成し遂げたいと思っています。

最初は不特定多数の方々を対象にブログを綴っていましたが、そのうち顔見知りの熱心な読者の方々のお顔を思い浮かべながら、語りかけるようになっていました。

9月から再開します。しばらくお待ち下さい。

ブログの右のサイドバー上部「マイリスト」の「石川啄木著『一握の砂』を読む 近藤典彦」をクリックされますと、これまでの84回分を最初から順に読むことができます。何度でも味わうに値する歌々、テキストであり、その最新の評釈です。一度と言わず何度でも味わってみませんか。そしてご自分の読みを創りだしてみませんか。

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お疲れ様でした。毎日のご努力頭がさがりました。
再開を楽しみにお待ちしております。

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