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2011年5月22日 (日)

「我を愛する歌」の研究 14

24-25ページ

     かなしきは
     飽くなき利己の一念を
     持てあましたる男にありけり
 
【解釈】ほんとうにどうしようもないのは、どこまでもやむことのない利己心を持てあましている石川啄木という男であったよ。

     手も足も
     室いつぱいに投げ出して
     やがて静かに起きかへるかな
 
【解釈】ふと机を離れ、手も足も、6畳間のすみずみに届けとばかり投げ出して大の字になり、まもなくしずかに起き上がることよ。

     百年の長き眠りの覚めしごと
     呿呻してまし
     思ふことなしに

【解釈】百年間も眠り続けた人があって、目が覚めたなら、先ずするであろうような無心の大あくびをしていられたらいいのになあ、煩わしいことをみんな忘れて。

     腕拱みて
     このごろ思ふ
     大いなる敵目の前に躍り出でよと

 【解釈】このごろ腕拱みをしてよく思う。大いなる敵が目の前に躍り出て、おれに闘いを挑んで来ないかなあ、と。そうしたら闘っている間中は最大の悩み事から解放されるのに。

注解】p.24=鬱屈した心・その解消法。 p.25=空想による鬱屈の解消法。

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