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2011年8月 2日 (火)

(定本悲しき玩具)一握の砂以後 解説 4

三、ノート歌集には啄木自身が「一握の砂以後(四十三年十一月末より)」と題しており、土岐もこの題を第二歌集に用いようとした(編集後記)。

しかし東雲堂がそれだと『一握の砂』と紛らわしくて困るというので、土岐が「悲しき玩具」と題した。これは啄木の第二歌論「歌のいろいろ(四)」から取ったもので、啄木の深く鋭い現状認識とそれに対応する短歌観を表しており、啄木晩年最大の理解者土岐ならではの命名であった。

しかし末期の歌二首を冒頭に持って来たために「悲しき玩具」という題は、啄木の抱いていた内容を離れてしまい、不治の病床に伏す啄木の悲しい玩具(おもちや)、といった意味合いに化してしまった。

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