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2011年8月 4日 (木)

(定本悲しき玩具)一握の砂以後 解説 5

四、ルビは土岐哀果がふったと思われるが、十数カ所にわたって重要なミスがある。「一字一句の変化が出来を左右する」(三枝昂之)短歌にあっては、一字のまちがいといえど、鑑賞上に見過ごしがたい変化をもたらす。一例をあげると「啄木得意の」(三枝)句「何(なに)となく」は六箇所あるが、そのうち四箇所に、土岐は「何(なん)となく」とふっている(残りの二首は「何(なに)となく」)。

五、歌の配列・句読点等についてもノート歌集と多くのちがいがある。誤植もある。(これらについては従来気づかれており、各テキストでさまざまに訂正されてきた。)

以上の問題点を本書においては全面的に改めた。啄木の意図したこと、意図したものを一層正確に実現した。

本書こそ啄木死後百年、『悲しき玩具』刊行百年にして初めて出た、啄木第二歌集の決定版である。

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