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2011年9月28日 (水)

「一握の砂以後」の性格・特徴 5

土岐との関係の考察は前掲小論にゆずり、「現在の歌の調子」「短歌在来の格調」とは何を指すのか、これを調べてみよう。

石川啄木は最初の歌論「一利己主義者と友人との対話」でこう述べる(その前に七五調や五七調のことも話題にのぼっている)。
   

  のみならず、五も七も更に二とか三とか四とかにまだまだ分解することが出来る。歌の調子はまだまだ複雑になりうる余地がある。昔は何時の間にか五七五、七七と二行に書くことになつてゐたのを、明治になつてから一本に書くことになつた。今度はあれを壊すんだね。歌には一首一首各異つた調子がある筈だから、一首一首別なわけ方で何行かに書くことにするんだね。

「歌の調子」というとき啄木は、いわゆる上の句、下の句の間に多少の小休止をおく七五調が「昔」から短歌の支配的な調子となっていたと言う。七五調は別の表現をすれば、五七五/七七という二行歌だというのである。おそらく五七調の歌は五七/五七七という二行歌と認識されていたのであろう。

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