« 「一握の砂以後」の性格・特徴 9 | トップページ | 幻の啄木歌集「仕事の後」 2  »

2011年10月 8日 (土)

幻の啄木歌集「仕事の後」 1

石川啄木著・近藤典彦編 
『(定本悲しき玩具)一握の砂以後四十三年十一月末より)(幻の啄木歌集) 仕事の後』は10月の出版と以前申しましたが、12月になりそうです。原稿は「あとがき」以外全部桜出版に渡っています。

このブログではその原稿のうち「一握の砂以後」を紹介してきましたが、これからしばらくは「仕事の後」の解説原稿を連載します。

まず「まえがき」からの抜き書きです。

「仕事の後(のち)」は復元された幻の歌集である。この歌集の内容は春陽堂の関係者以外のどんな日本人も見たことがないはずである。

この歌集の原本は以下のような経緯で生まれた。

1910年(明43)3月、啄木は新しい独特の短歌を作り始めた。それらを東京毎日新聞、東京朝日新聞に発表していった。新生の啄木短歌に注目したのは東京朝日新聞社会部長渋川柳次郎(藪野椋十)であった。 

4月2日啄木を呼んでかれの歌を大層褒め「出来るだけの便宜を与へるから、自己発展をやる手段を考へて来てくれ」と励ました。

啄木は1908年(明41)6月以後10年4月8日までに作った歌をもとに歌集「仕事の後(のち)」(255首)を編み終えた。4月11日のことであった。春陽堂に売り込んだが売れなかった。

これが第1次「仕事の後」であり、『一握の砂』の第1次の原型でもある。

(このあと8月3日-4日に「仕事の後」の第2次編集を行った。妻の第2子出産費用捻出の意味もあった。出産の近づいた10月4日「仕事の後」の原稿を東雲堂に持ち込んだ。歌数は375首前後。20円で買い取られる事になった。この第2次「仕事の後」が「一握の砂」の第2次原型である。)

« 「一握の砂以後」の性格・特徴 9 | トップページ | 幻の啄木歌集「仕事の後」 2  »

文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/533861/52929493

この記事へのトラックバック一覧です: 幻の啄木歌集「仕事の後」 1:

« 「一握の砂以後」の性格・特徴 9 | トップページ | 幻の啄木歌集「仕事の後」 2  »