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2012年2月 8日 (水)

『復元啄木新歌集』評 6 平岡敏夫氏

先日は「波路遙か」のおたよりうれしく拝見致しました。

 その折り「これはお喜びいただける本になるかと存じます。」とありました御編著『復元啄木新歌集』、昨日届きまして早速読みかかり、たいへんにおどろき、すばらしい御仕事をやったものだと感嘆。

 すぐ御礼状をと思っていましたら、朝日新聞の会に出席と返事していたのを思い出し、本日午前となりました。

 220頁の「中(うち)(なか)」、221頁「中(なか)」でなければ三行目の作者の悲痛云々、まさにそのとおり。

 239の「呼子と口笛」の長詩の評価、243~244「一握の砂」の評価、そして「一握の砂以後」の評価、芥川の評価、251三行歌=三行詩、白秋、ピカソの比較、253末尾「~歌人は、管見の限りではいない」の痛烈・正鵠! 

 「仕事の後」という幻の歌集の解説・味読のすばらしさ。「石一つ」の歌、鉄幹の改作の二重のたまらなさ。

 293「天才」を捨てた時、天才石川啄木が誕生した!

 「食ふべき詩」(「弓町より」)評価の四点。

 前田夕暮との関係にも深い味読がうかがわれます。

 「幻の歌集の復元によって歌人石川啄木の誕生から啄木調の成立までが手に取るように一望できるようになった」のは近藤さんのたいへんな力によるものです。

 「あとがき」の谷村新司「昴」との関わり、これを引いての啄木への思い、結びの「唯一つの言葉」の引用もよく、近藤さんやりましたねと心から思いました。

 これから歌集をこのとおり読んで行きます(すべて読んでから書くべきでしたが・・・)。不一       

                      平岡敏夫   1月28日午前

 平岡敏夫さん:日本の近代文学研究を代表する碩学。筑波大学名誉教授。群馬県立女子大学学長(1992~98)。長年にわたり多くの要職に就いて活躍。著書は単著だけで45冊。石川啄木に関するものだけでも『石川啄木の手紙』『石川啄木論』の2冊がある。そのほかに石川啄木関係の論考は『日露戦後文学の研究・上下』所収の論文ほか枚挙にいとまがない。また詩人として『蒼空』外5冊の詩集もある。

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