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2012年11月10日 (土)

石川啄木伝 東京編 27

 6月16日、「何もしたくない日」と記す。小説の執筆は11日の「天鵞絨」脱稿と同時に止まっている。あきらかに自信喪失気味である。
 17日、川上眉山の自殺の報に「よそ事とは思へない」と記す。貞子が来て3時間も居て帰った。
 18日朝もやってくる.。「何も書く気になれぬ日であつた」と記すが、そんな日は12日から始まっているのだ。「歌を五つ六つ作たり、寝ころんでGorkyを読んだり」「菅原芳子へ手紙を出した」り、「古雑誌を読ん」だりして1日を過ごす。作った歌「五つ六つ」というのは歌稿ノート「暇ナ時」にある「こ志をれ」という題のあとに書き込まれた5首を指すのであろう。この時点での啄木の歌に対する自信のなさを示す題である。  
 だから憂さを晴らすのは詩作であったし(5月24日の8編)、6月22、23日の詩作なのである。
 植木貞子に長期間にわたってちょっかいを出して抜き差しならぬ関係に落ち、今辟易しているのに、懲りる啄木ではない。今度は釧路時代から目を付けていた菅原芳子にちょっかいを出し始める。

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