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2013年2月 2日 (土)

石川啄木伝 東京編 66

 8月8日千駄ヶ谷(新詩社の)歌会。平出修、平野万里、吉井勇らも来ている。
 歌会の前に明星廃刊と「新たに与謝野氏と直接の関係なき雑誌を起こすこととな」った。この相談会で「最も弁じたのは商売柄平出君」だったという 。平野・吉井・啄木の3人が編集に当たることになる。文芸雑誌「スバル」(この時は誌名未定)創刊決定の瞬間である。
 与謝野夫妻の外に平野・吉井・北原白秋もいるのだから、秀歌がたくさん生まれた事であろう。啄木にも美しい歌々が生まれる。
 ふるさとの寺の御廊(みろう)に踏みにける小櫛(をぐし)の蝶を夢に見しかな (蕪村)
 はたはたと黍
(きび)の葉鳴れる故郷の軒端ぞ恋し秋風吹けば      (唐詩)
 愁ひ来て岡に上れば名も知らぬ鳥啄
(ついば)めり赤き茨(ばら)の実    (蕪村)
 蕪村の句が(一首目と三首目)、唐の詩が(二首目)啄木の歌を変えはじめたのだ 。
 徹夜の歌会を終え、九日の夕方四時ころ赤心館にもどると小事件が起きていた。

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