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2013年7月30日 (火)

石川啄木伝 東京編 142

 2日、平野が「明星」後継誌のような編集をおこなった「スバル」創刊号をめぐって啄木がものを言い始め、平野がそれを気にする。啄木は「スバル」を「公開的にすること」で上田敏の支持も得た。吉井は編集において無力。その上「鳥影」で初めての印税をかせぎ、「スバル」という小説発表の場を得て、啄木の鼻息は荒い。
 2日の日記の結び近くでこう言う。
 何といふことなく予の心に頼むところが出来た。そして今迄平野を散々罵倒しゐたが今夜、それがあまりに小供染みてると感じた。ツマラヌ。一雑誌スバルの為に左程脳を費すべきではない。予は作家だ!
 「予は作家だ!」といえる実質は何も創り出していないのに、この気炎。実質は見ない。こう思いたいのだ。その願望にしがみつく。

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