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2013年8月 4日 (日)

石川啄木伝 東京編 144

 4日、平野が夏目漱石を訪れないかと、誘ってくれた。行かなかった。今の啄木には漱石の前に出る自信はないであろう。風葉の前には出られても。
 5日、橘智恵子から封書が届いた。「函館時代こひしく谷地頭なつかしくとかいてあ」った。
 6日、橘智恵子に手紙を書く。伊東圭一郎が遊びに来る。啄木はユニオン会から「除名」されたかのごとく後に言われるが、伊東とだけは交誼がつづいている。
 この日の日記「摘要」覧は面白い。
 小日向台の下、水道町に救世軍の女三人(一人はハタ)男一人ゐた。「いまわが心は雪より白く……」ト見ると大館光!
 1903年(明36)の真冬、石川一少年を着の身着のままで追い出した、あの大館光だ。下宿代30円は未払いのままである。啄木はさぞ肝を冷やしたことだろう。

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