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2013年9月 2日 (月)

石川啄木伝 東京編 158

 

……短歌を六号にした事に就ては僕は一言の相談も受けなかつた。組んで来たのを見て僕は驚いて了つた。……相応の労力を致して作つた短歌を六号に組んだからとていくら紙数が減るであらう……。いくら僕が怒つた所が仕方がない。……寄稿者諸君の悪く思はれざらむことを僕から願つておく。……僕一個の作物に就ていつても僕は多少の新らしい試みをやつた積りだ、少なくともこの雑誌に五号に組んである他の作物より甚しく劣るとは僕は思はぬのである。終りに今月短歌を作らなかつた諸君の幸福を祝しておく。(万里生)
 啄木は消息欄でこれを一蹴した。
◎万里君の抗議に対しては小生は別に此紙上に於て弁解する所なし。つまらぬ事なればなり、……
◎活字を大にし小にする事の些事までが、ムキになつて読者の前に苦情を言はれるものとすれば、小生も亦左の如き愚痴をならべるの自由を有するものなるべし。
◎小生は第一号に現はれたる如き、小世界の住人のみの雑誌の如き、時代と何も関係のない様な編輯法は嫌ひなり。……
◎小生は此第二号を小生の思ふ儘に編輯せむとしたり。小生は努めて前記の嫌ひなる臭
味を此号より駆除せむとしたり。……

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