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2013年9月 4日 (水)

石川啄木伝 東京編 159

 この「ケンカ」は評判になったらしい。
 「新声」3月号では「東北翁」が「スバル 短歌を六号に組んだと云つて、平野万里がムキになつて、抗議をしてゐる。それを啄木が又突きまぜてゐる。一寸面白い話だ。……」と言い、「道聴庵」が「スバル 随分遠慮なしに内訌をブチまけたものだ。歌を六号にしたといふことが、どの位歌そのものを傷けたらう。六号にされて拙くみえるやうな歌なら四号活字にしたらどうだらう。兎も角、アンなことを同じ雑誌で言ひあふのは第一見ツトモなくもなるし、読者の信用にもかゝはる。……」と。東京毎日新聞四月一五日が「二月の雑誌界」で「万里、啄木二氏が編輯の出来栄えについて喧嘩をしてゐるが可愛いものだ。『僕一箇の作物に付て云つてみても、僕は多少の新らしい試みをやつた積だ』と云ふ人の歌は一向に面白くない。」
 啄木の編集方法が功を奏したのか、「ケンカ」が評判を呼んだのか、2号は6月には売り切れているが、万里の創刊号は9月になっても売れ残っている。
 2人の若き俊秀の小気味よくおもしろい「ケンカ」ではあった。

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