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2014年2月23日 (日)

石川啄木伝 東京編 243

 この夜のくだりを「読んでいると、私たちも何だかうれしくなる。妻子に送るべき前借の金で妻を裏切っている男を祝福したくなるとは! 会話をまじえた、小説のようなここの描写は実に巧みで、その『文学』の誘惑ともいえるが、ともかくずっと読んでくると、そういう共感を禁じえないのは事実だ。啄木の悲惨はそれほどあわれなのである 」(桑原武夫)。
 12時過ぎ蓋平館に戻る。月が明けても下宿代を払わなかった者には、火鉢に火もなく布団もしいていない。着物のままで寝てしまう。
 5月2日
 女中のおたけがその寝ているところを起こした。下宿代の催促だ。20円渡した。
  “ Ato wa mata 10 ka goro made ni. ”
      “ So desu ka ! ” to O-take wa hiyayaka na , shikashi kashiko so na Me wo shite itta.  “Sonnara Anata sono koto wo Go-jibun de Choba ni osshatte kudasai masenka ?  Watashi domo wa tada mo shikararete bakari imasukara.”
      Yo wa sono mama Negaeri wo utte shimatta.  “ Aa, Yube wa omoshirokatta ! ”
 また佳い夢を結べたのであろうか。

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