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2014年3月 4日 (火)

石川啄木伝 東京編 248

 5月4日
  Kyo mo yasumu.  Kyo wa ichi-nichi Pen wo nigitte ita.
 「鎖門一日」を書いてやめ、「追想」を書いてやめ、「少年時の追想」を書いてやめた。「Sore dake Yo no Atama ga Doyo shite ita.」のだという。きのう1日伏せっていて考えたのは結局「書こう、書いて金を得よう」だったのだろう。これはこの4月になってからさえ、くりかえしたパターンだ。たとえば13日に母の手紙を受けとった時、26日27日新松緑と日本橋で浪費したあと、「書けるかもしれない。そうしたら金が手に入る」という妄想にしがみつくことで、二重の逃避をこころみる。現在の窮境と自己の正体の直視からの逃避を。
 とはいえ、啄木はこの時期になってくると自分の苦しみの根源が何であるか、問題をかなり明確に理性の前にひきづり出して来るようになる。ただし、ひきづり出した以上それを吟味するはめになる日記の中にではなく、一往はフィクションの体裁をとっている小説の原稿の中に。

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