« 石川啄木伝東京編1910年(明治43)その161 | トップページ | 石川啄木伝東京編1910年(明治43)その163 »

2020年6月25日 (木)

石川啄木伝東京編1910年(明治43)その162

 こうして「煙」という章は「忘れがたき人人」のあとに
構想され、その歌々もあとに作られたという事情が見えて
くる。この時にも日記が創作の源泉となったであろう。日
記文学の傑作として名高いかれの日記は『一握の砂』の源
泉の一つとしてあらためて考量されるべきであろう。
 さて「煙」の構想がふくらみそれを実現しているうちに
別系統の歌々も大量に湧いてきたらしい。11日の休日は
約束の清書の日ではなく創作と再再編集の日になっていった
のだと思われる。そうして10月10日~13日夜の間に五章
仕立ては確定し、「我を愛する歌」に55首を「秋風のここ
ろよさに」に2首を「手套を脱ぐ時」に20首(10月4日~
13日 夜の作)を創作しかつ編集・割付した。「忘れがた
き人人」の橘智恵子相聞歌をその「二」として独立させる
ことを構想したのもこの時である。11首を作り22首とした。
「忘れがたき人人」はあわせて133首であるから、約30首
が補充され そして編集されたことになる。

« 石川啄木伝東京編1910年(明治43)その161 | トップページ | 石川啄木伝東京編1910年(明治43)その163 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 石川啄木伝東京編1910年(明治43)その161 | トップページ | 石川啄木伝東京編1910年(明治43)その163 »

無料ブログはココログ

最近のトラックバック