« 石川啄木伝東京編1910年(明治43)その159 | トップページ | 石川啄木伝東京編1910年(明治43)その161 »

2020年6月23日 (火)

石川啄木伝東京編1910年(明治43)その160

 「先日」は10月4日。原稿(第三次「仕事の後」 )を東雲
堂に持ち込んで契約が成立。20円で売り渡したのである。
その半金をうけとって来たことも分かる。売り渡した原稿
は改良するために持ち帰った。そして書名を「一握の砂」に
変更することにした。「目下原稿整理中」が問題である。
これをめぐる記述から持ち込んだ第三次「仕事の後」の大き
さなどが推定されうる。
 まず9日午前には形をなしたらしい新原稿(第一次「
握の砂」)を考えよう。「一首三行一頁二首」というから12月
刊の『一握の砂』と同じスタイルである。
 「頁数は二百二十頁位」というから2首×220(ページ)
=440首。すでに「百余首」からなる「忘れがたき人々」の
章ができているから(後述)、章立てがなされていること
はたしかである。ここでは五章仕立て、五章とも節はない
と仮定しよう。『一握の砂』では各章の扉に1ページ、そ
の裏に1ページあてている(すなわち白のまま)。同じス
タイルと考えると五章分で計10ページに歌は刷られていな
いことになる。また『一握の砂』では各章の最後のページ
は2首ではなく1首である。2首×5(章)×2(ページ)=
20首および1首×5(ページ)=5首の計25首を440首から
引いた数、約415首が第一次「一握の砂」の歌数となる。
 この数は「お目にかけし原稿より三四十首けづり新たに
七八十首を加へ」たものだった。ふえた分を約40首と考え
ると「お目にかけし原稿」のすなわち第三次「仕事の後」の
歌数は375首前後となる。あまりはずれていない数値であろう。

« 石川啄木伝東京編1910年(明治43)その159 | トップページ | 石川啄木伝東京編1910年(明治43)その161 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 石川啄木伝東京編1910年(明治43)その159 | トップページ | 石川啄木伝東京編1910年(明治43)その161 »

無料ブログはココログ

最近のトラックバック