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2020年7月28日 (火)

石川啄木伝東京編1910年(明治43)その188

 この章のⅠ系の歌とⅤ系の歌の比率はほぼ等しい(Ⅰ系
約56首、Ⅴ系約55首)。北海道とその各地つまり「天の一方
地の一角」を漂泊する啄木と、そこで出会った「此等の人々
を見た時の周囲の光景の裡に立つ此等の人々」が、Ⅰ系と
Ⅴ系の歌々の渾然一体の中にあますところなく描かれる。
 なお、橘智恵子への慕情をうたう「忘れがたき人人 二」
の22首はすべてⅠ系の歌である。
 20世紀初めの北海道とそこで暮らす人々は近代詩歌の対象
にはならなかった。北海道は近代文学の見地からすれば、詩歌
以前の大地であった。この大地に行って3年の後に、啄木は
目の覚めるような北海道文学(詩歌の部)を創り出したのである。

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